松井田城
Historic spot Matsuida Castle
松井田城(安中市松井田町)
群馬県安中市松井田町高梨子にあった山城。上野国と信濃国の国境に位置し、中山道の要所である碓氷峠のおさえとされた城。東西に延びる標高130mほどの尾根沿いにつくられていた。1560年ごろ、安中忠政により築城されたとされているが、それ以前から築城されていたという。城主は安中氏、武田氏(小山田虎満、小山田昌成父子)、織田氏(滝川一益)と変わり、天正18年(1590)妙印尼輝子が豊臣軍に参陣すべく松井田城に向かったときは、北条氏の大道寺政繁が城主(城代)だった。前田利家、上杉景勝、真田昌幸らを中心とする豊臣軍が松井田城を攻撃したが、数千の兵が籠る松井田城は3月20日の総攻撃でも落城せず、持久戦が行われることになった。この結果、約1ヵ月後の4月22日に大道寺政繁は降伏し、松井田城は豊臣側に明け渡され、廃城となった。現在、城跡は山林となっているが整備はされていない。本丸の奥に虚空蔵堂がある。大道寺政繁の居館跡には、政繁の菩提寺である補陀寺がある。
群馬県安中市松井田町高梨子